過日の文学フリマ東京38、当スペースまで足をお運びくださった皆様、遠方から見守ってくださった皆様、ありがとうございました!
おかげさまで、多くの方に本を手に取っていただくことができ、今回で『永遠の不在をめぐる』第二版は完売となりました(架空ストアさんに委託分が数冊だけ残っています)。
今後の再販については検討中なので、決まり次第まだお知らせしますね。
遅くなってしまいましたが、当日配布した無料ペーパーの内容を以下に公開します。
こんにちは、もしくは初めまして。呼吸書房の風野湊です。
文学フリマ東京38、開催おめでとうございます!
流通センターに宛てて
東京流通センターでの開催は今回が最後になりますね。寂しいやら感慨深いやら……。
私がはじめて文学フリマに(もとい、執筆側としての同人誌即売会に)参加したのは二〇一二年秋のことです。それからかれこれ十年以上、ゆるりと参加を続けてきました。次回からはビッグサイトでの開催になりますが、十年以上に渡って作品を発表する居場所となってくれた流通センターの風景は、これからも長く覚えているだろうなと思います。モノレールの車窓とか、イベント終わりに羽田空港で打ち上げしたこととか笑。
ビッグサイトで行われる文学フリマ東京が、今度どう変化してゆくかも楽しみです。
近況報告
手術や入院で波瀾万丈だった昨年に比べ、今年の上半期はずいぶん穏やかでした。特に四月は仕事が暇だったので、都内の植物園を巡ったり、幻想文学論の本を読んだり、『幻想と怪奇』公募の掌編を書いたりしてました(なお残念ながら一次落ち。また次回!)
前回の文フリ東京で「幻想文学ってなんですか?」と訊かれて、答えられなかったんですよ……ファンタジー・幻想文学ジャンルに出店しているのに笑! いま改めて答えるなら「現実の境を揺らがせる文学」でしょうか。いや、むしろ十年前に書いた『永遠の不在をめぐる』の後書きを引いた方が明快ですね。
「現実を欠いた幻がきっと存在しないように/幻を欠いた現実もきっと存在しない」。
ということを長年書いている以上、やっぱり自著は幻想文学なんだろうなあ。
『すべての樹木は光』続編について
ようやく、ようやく軌道に乗りはじめました。既に何万字ボツにしたんだ!
四月の植物園巡りが功を奏したようです。少なくとも冒頭では、百二十七年後の植物園と温室が舞台になると思います。どうぞお楽しみに。月に一回程度、執筆状況を個人サイトのブログ上でお知らせしてゆくので、裏面のQRコードから覗いて頂けたら嬉しいです。
今後のイベント出店は、六月の文フリ岩手(委託のみ)、九月の文フリ大阪、十二月の文フリ東京を予定しています。樹木続編が今年中に完成するかどうかは怪しいですが笑、なんらかの新刊は出したいですね……紀行文とか、植物園の本とか。がんばります。
良き創作の日々が、互いに訪れますように。
風野湊
以下は配布したペーパーの画像です。
ほんとはクリックで拡大表示できるようにしたい……いずれ実装するので今はお手元のスマホなどで拡大してご覧ください…!笑