walking postcard vol.6
書籍情報
【個人連載雑誌 / 第6号 / A5 / オンデマンドフルカラー表紙 / 62ページ / 小部数・再版予定なし】
『walking postcard』は、呼吸書房が2018年11月から発行している小さな雑誌です。
書き手はひとまず私ひとり。
一冊の本にまとまる前の、小説や旅行記、短編や掌編、散文、詩、独り言などなどを、
旅先から送る便りのように、気の向くままに、自由に、お届けできたらと思っています。
樹木のバカンス
既刊『すべての樹木は光』の30年後、ある町角での後日談。
大人になったチジュが、ニイジェと再会し、二人でひとときの旅行に出かけるお話です。
物語は既に幕を下ろした後。登場人物はチジュ、ニイジェ、本編未登場の新キャラクターのみ。
本編を読んでくださったあなたへ、ささやかな再会のひとときを楽しんでいただけますように。
※文字数はおよそ30,000字ほどです。
チジュはようやく、この二人旅がもうすぐ終わることを自覚した。気づけば言葉がこぼれおちていた。
「ニイ」
「なんだい」
「どうしてあのとき、いなくなってしまったの」