呼吸書房
表紙写真撮影:風野湊

枯れ葉に覆われた林床の小道は先へ進むほどに細くなり、曲がりくねり、薄暗くなっていった。日光を奪いあうように樹木たちは巨大化し、はるか頭上の樹冠からこぼれる千々の光は無数の銀河を抱く虚空のようにも見えた。足元から樹冠へ至るまでの長大な距離にあらゆる緑が氾濫している。

呼吸書房へようこそ。当サイトでは、私、風野湊による作品を公開しています。
路上で出会った本棚のように、どうぞゆっくりとお楽しみください。

書斎と書店、二つの意味を持つ「書房」の名のとおり、
一部の作品は書籍化し、販売を行っています。
出店イベントや委託販売先でもご購入頂けます。

update:
2025.4.5 新刊『本を片手に植物園 vol.1 Tokyo』情報追加
event:
2025.05.11 文学フリマ東京40 出店予定
blog:
2025.03.31 2025年3月の活動報告

book-list

書籍情報

これまでに執筆・制作した書籍の一覧です。
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冷たい風がきんきんと吹き荒ぶ、冬のある夜のことでした。田舎の冬は、風景が息を潜めるかわりに、星が煌々と輝く季節です。けれど、都会の冬は、凍えるばかり、夜空にはぽつりぽつりと、置き忘れたような二つ三つの星しかありません。その寂しさを埋めるように、都会はきらきらと光を灯します。その輝きがさらに星を遠ざけると分かっていても、光が減ることはありません。

profile

自己紹介

ペンネーム:風野 湊(かざの みなと)。1990年4月29日生。旅先で猫を愛でつつ読書に耽れたら幸福。
バックパックにかならず詰めるのは、宮沢賢治詩集、長田弘紀行文、P.ロスファス『風の名前』。
執筆のお供はポメラDM20からMacBook Airに変わりました。書きつづけています。
→もっと詳しく(aboutページへ)

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